今回もイタリアと日本の生活の習慣の違いに注目したいと思います。
テーマはイタリアでフクロウがもたらすのは幸運それとも不運?縁起が悪い習慣やジンクスも紹介!
日本では苦労知らずと言う語呂合わせもあって福を呼ぶとか幸運のシンボルとされているフクロウ。
イタリアでは古代よりフクロウは学問や知識を表し大学卒業のシンボルです。
日本同様幸運をもたらすとされたり縁起物と言われる事もあります。
にも関わらず、イタリアでは同時にそれと逆の意味でフクロウを捉える慣用句もあるのです。
そこで、今回はイタリアでフクロウのもたらす意味と共に、イタリアにおける習慣の中で『これは縁起が悪い』とされている行動やジンクスも併せて紹介したいと思います。
是非最後までお付き合いください!
目次
イタリアでフクロウの意味するのは幸運それとも不運?
控えめにホーホー…#フクロウ pic.twitter.com/lpHAA4qNXY
— ひゅうまとビッケ (@chibita_owl) September 16, 2022
イタリア語でフクロウはGUFOグーフォです。
正確に言うと、GUFOグーフォはミミズクでフクロウはCIVETTAチヴェッタなのですが、ここではGUFOをフクロウ類としてお話しします。
GUFARE(グファーレ)とは
良くイタリア人が使う言葉にグファーレという言葉があります。
フクロウGUFOの派生後で若者言語とされています。
GUFOを動詞化したGUFARE『フクロウをする』とはどういう事でしょうか?
日本語の私の手元にある辞書は小学館の伊和中辞典で1993年3月10日の初版18刷発行となっています。初版1刷発行は1983年1月10日の様です。
GUFAREを引くと
- 【稀】フクロウがホーホー鳴く
- 【稀】からかう、あざける
となっていて、やはりちょっと今の若者たちの使う意味とはちがう様です。
そこで、イタリア語の辞書からイタリア語の説明を調べてみました。
フクロウの鳴き声をするというのは良いとして、『からかう』や『あざける』の他に不運や不吉をもたらすジンクスとなると言った意味が書かれて居ました。
正にこれです!
イタリアでは良く、モニターを置いているバールにファンが集まってサッカーの試合観戦をします。
人が集まると中に『あの選手は最近パスを失敗しがちなんだよ』『前回はいいところまで行って最後で逆転されたんだよな』などと、応援しているチームの事をネガティブに言う人が出てくるのも良くある事です。
それを他の人が『GUFAREするのはやめてくれ!』と制止したりするのです。
何故フクロウという単語が不吉をもたらすジンクスに使われるのか
それは、フクロウという鳥が夜行性で暗闇の中でも良く見えるという特性を持っている事からくる様です。
そこから前兆を見る、先々を占う事ができる怪しげなイメージに繋がり、魔女のお供にも見なされる様になりました。
闇の中にぎょろぎょろと動く目が不気味な印象であるとも言われます。
幸運のシンボルとされるのと相反して不吉をもたらすとされるのは、ある意味皮肉的ユーモアとも取れるかもしれません。
イタリアで縁起が悪い習慣やジンクスも紹介!
新年会、水乾杯のリファラー笑#Rihwa#リファラー#デビルのファン感 pic.twitter.com/0DKe9ZaJoG
— 🐭ネズミの国から来たアヒル🐤masa (@sakusaku_disney) January 13, 2019
日本人としては何気なく行なっている事がイタリアでは縁起が悪いとされる習慣があります。
また、イタリアで不吉だとされるジンクスもあります。
それはどんな事でしょうか。
いくつか順に紹介します!
1)水での乾杯!
食事の時の飲み物は、イタリアでは基本的に水かワイン(又はビール)です。
日本のようにお茶類を飲む習慣はありませんし、ジュース類も基本的には食事のお供になりません。
でも、ピッツァ(ピザ)の時にはビールや炭酸飲料水を飲む確率が高いです。
アルコールを飲まない人の場合、グラスに水しか入っていないという状態で乾杯をしようという事になるかもしれません。
その時は、乾杯用に少しだけグラスにワインを入れて対応するか、若しくは乾杯に参加しません。
水での乾杯は縁起が悪い、不運を呼ぶとされているのです。
中には『振りだけね!』と乾杯したふりをしてその場をうまく取り繕ったりする人もいます。
2)誕生日の人へおめでとう前祝い
日本でも赤ちゃん誕生に関しては、事前にお祝いする事を良しとしない傾向があります。
イタリアの場合、誕生日当日以前におめでとうをいう事は縁起が悪いとされて、一般的にはタブーです。
勿論中には全く気にしないという人もいるかもしれませんが、気にする人の場合は不愉快になるかもしれませんので念の為気を付けましょう。
私はよく『日本でおめでとうを先に言う事は、その人の事を忘れずに考えているという表れだから寧ろ良い事』と説明するのですが。
3)プレゼントの包装は丁寧に開けない!
日本では逆に過剰包装が問題になりますが、きれいな包み紙できれいにラッピングされているとその包装紙を再利用するしないに関わらず、丁寧に開いて折りたたんだりしますよね?
ところが私が今まで知り合ったイタリア人は、みんな豪快にビリビリ破く派です!
私自身がプレゼントをもらう側で丁寧に包み紙を開こうとしていたら、『そんな事したら縁起が悪いからビリビリ破くのよ!』と言われました。
それが冬で暖炉が近くにあれば、そのまま包み紙は暖炉にポイッなのです(笑)。
4)ハンカチ類はプレゼントにしない
以前のブログで日本から海外へのお土産に何を選ぶかというテーマをお送りした事があります。
その中で、もしかするとNGになるかもしれないお土産の一つとしてハンカチを取り上げました。
日本でも迷信を信じる人、全く気にしない人とそれぞれですし、年代によってや地方によっても変わるかもしれませんが、ハンカチは涙を拭くものとされるので悲しみを与えると言われる場合がある様です。
私が知らずに日本からのお土産として和のハンカチを渡した際には、お相手の方から€1コインを渡されました。
金額は問題でなく、あくまでもシンボル的にプレゼントでは無いとする為だと教えられました。
5)夕食後の掃除は不吉を呼ぶ?
これはご主人イタリア人&奥様スペイン人という友人ご夫妻のお宅での出来事です。
もう15年近く前の話なのですが、この友人夫妻のゲストルームにお世話になる事がありました。
彼らと一緒に食卓を共にした後で私は何かお手伝いをしたいと思い、箒を持ってテーブルの下の掃き掃除をしようとしました。
するとすかさず『夕食後は縁起が悪いのでしないのよ。明日の朝起きたらするからそのままにしておいて!』と言われて驚きました。
彼女の家独自の慣わしかもしれないし、スペインのしきたりなのかもしれませんが、とにかく色々な縁担ぎ?運担ぎ?その逆もあるものだと感じだ次第です。
6)17はアンラッキー?
これも気にする人しない人それぞれです。
日本では4を避ける傾向がありますが、イタリアでは17が不運な数字とされています。
7)黒猫が前を横切ったら?
知り合いで、そういったジンクスをとにかく気にしている人がいます。
その方は車を走らせている前を黒猫に横切られたらすぐに車を停車して、10分位そのまま待機するのだとか。
びっくりしました。
黒猫人気で我が家の周りは沢山黒猫がいます。
黒猫たちもまるでゲームでもしているかのように、車が走り出すとすぐ直前に前を横切ったりするので、いちいち気にしていられません。
轢かないようには細心の注意が必要ですけれどね!
8)霊柩車を見たら・・・
縁起が悪いというのとちょっと違いますが、もう一つ。
霊柩車を街で見かける事があります。
日本だとよく親指を隠すと言いますね。
実はイタリアにも霊柩車を見た時に行う行動があるのです。
それは、何でも良いのでメタル素材のものを触る事です。
車を運転中の場合は車のキーホルダーに咄嗟に触ります。
ついつい親指隠しながらキーホルダーに手を伸ばしたりしています。
イタリアでフクロウの意味するのは幸運それとも不運?縁起が悪い習慣やジンクスも紹介!のまとめ

今回はイタリアでフクロウの意味するのは幸運それとも不運?縁起が悪い習慣やジンクスも紹介!というテーマでお届けしました。
何はともあれフクロウは縁起物として、置物だったりキーホルダーなどイタリアでも愛されているモチーフには変わりありません。
今回は『GUFAREグファーレ』から、イタリアの習慣で縁起が悪いとされる行動やジンクスを取り上げました。
勿論縁起が良いとされる習慣もありますので、また折を見て紹介していけたらと思います。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!