今回は、イタリアと日本の生活での基本的な違いとは?靴を脱ぐ事は礼儀なのか無礼なのかの見解!というテーマでお送りします。
一日本人として約30年間生活をしてきても尚、未だに周知しているとは言えないイタリアという国やイタリア人。
それは、一言でイタリアと言っても国として統一した歴史はまだまだ浅いこともあり、地方色が濃いのも理由の一つです。
それだけに興味が尽きないというのもあります。
多くの方がイタリアの事を書いていると思いますが、それぞれのエピソードや見解が違っても決して不思議ではありません。
と前置きした上で、私の体験から日本とイタリアの生活や習慣の違いをエピソードと共に紹介していけたらなと思います。
絶対長くなると思うので一つづつ小出しでお届けします(笑)!
今回のテーマはイタリアと日本の生活での基本的な違いとは?靴を脱ぐ事は礼儀なのか無礼なのかの見解!
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
目次
イタリアと日本の生活での基本的な違いとは?
英エリザベス女王が死去。
ご長寿であらせられた方でしたが、いざとなると寂しいですね。女王はかつて来日したおり、日本ならではの生活習慣で建物に入る時靴をお脱ぎになるのが世界のテレビに注目されたとか。室内でも靴を脱がない文化の方は人前で足元を晒すのが珍しい時代だったの。HER MAJESTY!— まい|エピソードを あなたに (@mai001m) September 8, 2022
↑この様なエピソードがTwitterで紹介されていました。
家の中も靴での生活・・家の造りの違い
家(家と言っても都市では基本的にアパート)の造りが基本的に日本とは違います。
イタリアでは家の中も靴生活です。
床掃除洗浄剤のコマーシャルで、『赤ちゃんがハイハイしても安心!』と言いながら掃除をしている母親はヒールを履いているという映像を見た時には思わず突っ込みたくなったものです。
でも、そう言う習慣(ハイヒールで掃除をするかどうかは別として)なのです。
快適さや衛生面から室内用サンダルに履き替える人は多くいます。
コロナを境にその習慣は一層増えた気もしますが、それでも日本のように厳密に家の中が土足厳禁な訳ではありません。
靴を履いたけれども忘れ物をしたからちょっとそのまま部屋へとか、逆に室内用サンダルのまま庭へ・・と言う事もあり得るわけです。
我が家はルールとして家の中を土足厳禁としているので(正直厳密には無理なのですが)、息子たちの仲間も小さい頃からの友達は我が家に入ったらまず靴を脱いでくれます。
ただ、こんな事もありました。
ここに引っ越してきた当初の話なのですが、いつも遊びにきていたお向かいの子供達。
見ると靴を履いていなかったのでいたので理解してくれたものだとばかり思っていたところ、ある時ふと靴が見当たらない事に気が付きました。
聞くと、あらかじめ彼らの家から靴を履かずに裸足で来たと言われてそれはもうびっくり(苦笑)。
それでは土足厳禁とする意味が無いのですが、理解し合う事の難しさをつくづく感じたものです。
家の造りの問題点
日本で言う玄関=靴の脱ぐスペースがない!
家の作りで玄関の靴脱ぎスペースがある訳ではないので、扉前に靴が散乱してしまう感じになってしまう問題が起こります。
イタリア人からするとそちらの方が許容外になるケースが多い事に気付きました。
何かを判断するときに、合理性よりも美的感覚を判断基準にするのが一般的なイタリア人です。
美しくないものは好みません。
もう何年も前の話なのですが、あるお友達の家で家の扉前で靴を脱いだその家の子供たちが『バーニョ(トイレやバスルーム)に持って行く事!』と言われているのを聞いたときにハッとしました。
イタリアでも靴をしまう下駄箱の様なものは存在するのですが、あくまでも隠す=閉まって視界から取り除く目的です。
それが入り口に置かれるとも限りません。
元々家の中でも靴での生活な訳ですから、入り口から離れた廊下や寝室に置かれている場合も多いです。
床の素材のもたらす問題
床暖房設備がされているような家は別として、イタリアの煉瓦だったり大理石だったりという冷たい素材の床内装が多いイタリアの家では、冬素足(靴下のみ)で過ごすには冷えます。
やはりこれも我が家の子供たちがまだ幼い頃の話です。
家にお友達の兄弟が遊びに来た際に我が家の子供たちは慣れているのですぐ靴を脱ぎました。
お友達兄弟のママさんも、それを見て一旦は子供たちの靴を脱がせてくれたのですが、少しして『ごめんなさいね、足を冷やすと風邪をひくのではないかと不安だから靴履かさせてもらって良い?』と言われたのです。
子供は風の子!という昭和生まれの私には足を冷やして風邪をひくなんて全く思っていませんでした。
ただ、子供の健康管理はお母さんが気をつけるは当然で、もちろんそう言われて反論できるわけもするつもりもなく、そう言う考え方もあるのかと一つ学んだ次第です。
なかなかこちらのルールを相手に求める音は難しいですね。
学校でも上履きは存在しない!
家ですら靴生活なのですから、学校や病院など公共施設に靴を脱ぐ事などまずあり得ません。
せいぜいプールや道場とみなされている体育館とかでしょうか。
でも、大概は靴に被せるビニール製のカバーが存在していて、付き添い人は靴の上からそのカバーをすることで施設内に入れるように対応しています。
以前日本人のお友達と『この手があったね!』と言ったことがありました(笑)。
話を戻すと、学校も当然全て靴です。
日本人の子供達にとっては、月曜日には上履きを持って登校し土曜日には持ち帰る。
週末洗って乾かしてまた月曜日に持っていく・・それが学校生活での常識の一つでした。
が、イタリアの子供たちにはそれがありません。
ある意味忘れ物をする可能性が一つ減るとも言えます。
そしてもう一つ加えると、外からの靴で学校中歩き回るにも関わらず、自分たちで掃除をすることもなくそれは職員の仕事!となっているのが大きな違いの一つで、そこに関しては私はどうも賛成も納得もできずにいる点であります。
イタリアの日常生活において靴を脱ぐ事は礼儀なのか無礼なのかの見解!
もう一つ私がハッとしたことは、靴を脱ぐと言うことが実は失礼無礼な行為ととるイタリア人がいると言うことです。
我が家の子供達が小さかった頃のエピソード
まだ子供たちが小さかった頃の話です。
お友達ファミリーと我が家で一緒に夕食を取る事になりました。
仕事が遅くなり直接駆けつけてくれた旦那さんが、奥さんから我が家の習慣を聞いて靴を脱ごうとしたものの、速攻で『悪いけどやっぱり履いたままでいさせてもらう。失礼になるから』とまた靴を履いた事がありました。
一日中靴で仕事をしていると、靴の中で足が汗をかいていたり蒸れている可能性もあります。
その足を外に出すのは失礼だと言う逆の考えなのです。
その時に『ルールとは何か?』『常識とは何か?』と言う事を考えさせられました。
見方次第で礼儀の取り方が違うケースもある得るのですね。
公共の乗り物の中でも、つい靴を脱ぎたくなるのが日本人。
または椅子を汚すといけないからと、小さな子供の靴を脱がせるのが礼儀となっている日本人とは対照的に、靴を人前で脱ぐ事は失礼だと思うイタリア人もいるのだと言う事は、私の中ではかなりカルチャーショックだった事の一つです。
イタリアと日本の生活での基本的な違いとは?靴を脱ぐ事は礼儀なのか無礼なのかの見解!まとめ
今回はイタリアと日本の生活の違いの中から『基本的には家の中も靴生活』ということを取り上げてみました。
もはやその事実は知っている方々が多いと思うのですが、そこから考えさせられた常識の違いを一つに注目してお届けしました。
靴を脱ぐ事に関しての見解は、もしかしたらイタリア人の中でも意見が分かれるかもしれません。
何しろ一貫性はありませんので、私の紹介した内容がそのままイタリアでの常識とならない場合もあります。
そういう考え方のイタリア人もいるのだな、くらいで受け取っていただけたらと思います。
そうは言ってもこの様な見解の違いはいろいろありますので、また取り上げて紹介できたらと思います。
イタリアと日本の生活での基本的な違いとは?靴を脱ぐ事は礼儀なのか無礼なのかの見解!
最後までお付き合いありがとうございました!