今回はイタリアンストリートフード!トルタアルテーストVSティジェッレ&ピアディーナ!というテーマでお話しします。
このトルタアルテーストは中部イタリアウンブリア州の、ティジェッレとピアディーナは主にエミリアロマーナ州での郷土料理でいわばイタリアンストリートフードと言えます!
トルタアルテーストとティジェッレは鋳鉄製の重たいプレートを使って焼くのですが、無くてもフライパンで焼けて簡単!
まずはトルタアルテーストからご紹介しますね。
目次
ウンブリアのトルタアルテースト
テーストというのは鋳鉄製の焼きプレートの事を指します。
トルタと言うのはケーキの事なのですが、この様に甘くないパンもトルタと呼びます。
鋳鉄製のプレートで焼いたパン、それがトルタアルテーストです。
まとまりの無いイタリアの証明というべきか個性的なのか個人主義というのか自由奔放だからか・・・何が言いたいのかと言うと、同じものの呼び名が地域ごとに違うと言う事です。
それが離れた地方なら理解もできますが、隣町同志で呼び方が変わったりする事もあるものですから物事をより複雑にしている感が否めません(苦笑)。
トルタアルテーストも同じウンブリア内でピッツァと呼ぶところもあればクレーシャと呼ぶ場所もあります。
定義は小麦粉・水・オリーブオイル・塩と重曹が材料で、こねて生地をまとめたら薄くディスク状に広げて熱く熱したその鋳鉄製のプレート上で焼いたパンです。
生地が焼けたら切り分けで間に切り込みを入れ、好きなものを挟んで頂きます!
専門店もありサグラといってトルタアルテースト祭を開く地域があるくらい、人気のストリートフードがこのトルタアルテーストなのでした。
トルタアルテーストのレシピ
基本的には発酵させないので、家庭でも簡単に作れます。
【材料】小麦粉500g、水250g、エキストラバージンオリーブオイル20g、重曹5g、塩10g
小麦粉について:イタリアの小麦粉は挽き方の細かさで分類されていて、トルタアルテーストには通常0(一般的にパン類に使われる)を使用するレシピがほとんどですが、中にはより細かい00を推奨しているものもあります。私はより扱いやすいので00を使う事が多く、日本では薄力粉を使用するか薄力粉と強力粉を半分ずつ混ぜて試されると良いと思います。小麦粉についてはこちらのブログも参考にしてみてください。
【作り方】1)ボールに小麦粉と重曹を入れてよく混ぜます。
2)そこに塩と水を加えてスプーンで良く混ぜ合わせ最後にオリーブオイルを加えます。
3)うまく一塊になったら作業台に移して表面がすべすべになるくらいまでこねて下さい。
4)再びボールに戻して約30分ラップをして寝かせます。
5)その間に鋳鉄製プレート(フライパンで代用)を弱火で温め熱します。
6)プレート(フライパン)の大きさによりますが、そのまま若しくは2等分して1cmくらいの厚みに綿棒で伸ばして丸くディスク状にします。
注意)あまり薄くし過ぎてしまうと具を挟むのに切り込みを入れるのが難しくなります。
7)片面数分ずつ焼いて完成です。
8)焼き立ては熱すぎるので火傷に注意!少ししてからお好きな形に切り分けて生地の合間にナイフを入れて開きます。
9)お好きなものを挟んで召し上がってください!
生地のアレンジ
トルタアルテースト専門店で色々聞いてみたところ、生地の中にパルメザンチーズの粉チーズを混ぜ込むというところもいくつか有りました。
その際には塩加減を少し減らして調節した方が良いですね。
また、キューブ型のチーズを練り込むと言うアレンジ法もあります。
我が家の次男の最近のお気に入りです!
エミリアロマーニャのティジェッレ
次はエミリアロマーニャ州のティジェッレです!
クレシェンティーネとも呼ばれています。
ティジェッレの型もトルタアルテーストと同じように鋳鉄製なのですが、ディスクの形が小さくてイメージ的には今川焼きみたいな感じです(笑)。
レシピです!
ティジェッレのレシピ
【材料】小麦粉500g、牛乳120g、水120g、エキストラバージンオリーブオイル30g、バター60g、ドライイースト3g、塩10g
バターでなく豚の油ラードを使う事も多い様なのですが私はバター派です!
牛乳を使ったりバターを使ったりする辺りは流石にイタリアの食都と言われる豊かなエミリアロマーニャ州由来という感じが現れていますね(笑)。
【作り方】
1)小麦粉と牛乳、ドライイーストをボールに入れてよく混ぜ合わせます。
この際電動捏ね機がある場合は頼ってしまいましょう。
2)バターとオリーブオイル、水を加えて更に5分くらい捏ね続けます。
3)最後に塩を加えて生地全体がすべすべになるくらいまでこねられたらひとまとめにします。
4)ボールに生地を入れてラップをし、約2時間室温で休ませます。
5)その後約8時間冷蔵庫の中で寝かせて十分発酵させます。
6)作業台に打ち粉をして生地を5mmくらいに伸ばします。
プレート若しくはフライパンを弱火で熱しまじめます。
7)約8cm程の丸い型(コップの縁など)で型取りします。
20個くらいのティジェッレが出来るかと思います。
注意)両面タイプのティジェッレの鋳鉄プレートがある場合は、生地を40gずつのボールに丸めて、そのまま熱く熱した型に並べて上から蓋をすれば自然にディスコ型になります!
見た目は大きさの違いだけと思うのですが、ティジェッレには時間と手間がかかりますね。
その分確かに素朴なトルタアルテーストに比べると、よりリッチな味わいが感じられるのも事実です。
ロマーニャ地方代表のピアディーナ!
È ora dell’aperitivo! Oggi andiamo di piadina arrotolata con crudo, rucola e formaggio fuso!#piadina #piada #piadinaromagnola #riccionepiadina #riccione #aperitvo #happyhour pic.twitter.com/pAHUSRtdVg
— Riccione Piadina (@RiccionePiadina) June 25, 2020
エミリアロマーニャ州は、エミリア地方とロマーニャ地方が合体した州なのですが、先述したティジェッレはモデナを中心と知ったエミリア地方のストリートフードと言えます。
トルタアルテーストと見た目が似ているので先にご紹介しました。
アドリア海沿いのロマーニャ地方を代表するのはピアディーナという、これまた人気のストリートフードパンがあるのですね。
余談ですが、我が家の長男はピアディーナ派で次男はトルタアルテースト派であります。
ピアディーナのレシピもご紹介しますね。
フライパンでOKです!
ピアディーナのレシピ
【材料】小麦粉500g(薄力粉で大丈夫です)、ラード125g、常温の水170g、塩15g、重曹7g
最近は動物性の油脂よりもオリーブオイルの方がヘルシーだという事で、ラードではなくオリーブオイルを使うレシピも多く出ています。
【作り方】
1)ボールに水以外の材料を全て入れてよく混ぜます。
2)3回にワケで水を加えて生地をまとめます。
3)うまく纏まったら作業台に移して滑らかな記事になるまで捏ねます。
4)ボール状にまとめたらビニール袋に入れて30分間休ませます。
5)袋から出して生地を筒状に伸ばしまし、それを6分割します。
6)分割した一つ一つをボールにしてまとめ再びニール袋に入れて30分寝かせます。
7)フライパンを弱火で温かめ始めます。
8)打ち粉をした作業台の上で麺棒を使い2・3mmの厚さ&直径約20cmのディスク状にひき伸ばします。
9)熱々のフライパンでさっと両面焼きます。
少し厚めのクレープを焼く感覚です!
ピアディーナは挟むというより、具を巻いたり折りたたむのが相応しいです。
トルタアルテースト・ティジェッレ・ピアディーナそれぞれに挟む具のバリエーションは?
トルタアルテーストやティジェッレは厚みの部分に切り込みを入れて、間に好きな具材を挟みます。
ピアディーナは薄いので、ぐるぐる巻くか折りたたむかです。
主な具材はどれも共通していて、その代表的なものは次の様なものです。
勿論具材別々でなく、好きに組み合わせればバリエーションはいくらでも出来ます!
1)ハムやサラミ類
定番ですが生ハム、ハム(イタリアだとコットー焼いたの意味と呼びます)、モルタデッラ、サラミ等々何しろイタリア各地種類は豊富なので好みのものを!
2)チーズ類
チーズ類もイタリア各地その種類は豊富なのですが、スライスして挟む熟成したチーズ(個体)やゴルゴンゾーラ、ストラッキーノ、モッツァレッラなどなど。
塗るタイプ、生のまま挟むタイプ、焼いてトロ〜ッとさせるタイプ。
考えるだけで美味しそう!
3)野菜類
ほうれん草やチコリを炒めたり、ズッキーニや茄子を焼いたり、レタス類やルコラの様に生のまま。
トマトも良いですね。
また、マッシュルームの様なキノコ類もお勧めです!
4)ツナ
トマトやレタスと良く合う組み合わせにツナがあります。
マヨネーズもお好みで!
5)サルシッチャ(イタリアンソーセージ)やウインナー
ソーセージを焼いたものと一緒にチコリやほうれん草などの緑の野菜の組み合わせ、好きな人が多いです。
お肉と野菜、一緒に摂るのは良い事ですよね。
6)驚きのスイート編
食事としてだけでなく、デザートとして楽しんでしまうのもさすがイタリア!
ヌテッラと言うイタリアの子供達が大好きな(もとい、大人も大好きな!)ナッツチョコレートクリームを挟んで食べるのが大人気なのです。
これ↓
|
因みに我が家の息子たちは珍しく(?)それ程のチョコレート好きではなく、その様な食べ方をした事はありません。
でも、しっかりメニューにはある位なのですよ!
イタリアンストリートフード!トルタアルテーストVSティジェッレ&ピアディーナ!まとめ
今回はイタリアンストリートフード!トルタアルテーストVSティジェッレ&ピアディーナ!と言うテーマでお話ししました。
イタリアでは子供たち、学校に遅朝食(おやつ)持参です。
我が家の息子たちは甘いものよりサラート(塩っぱいの意味でパニーニやピッツァ等)を好みますのでこれらのレシピも重宝しています!
他にもいわゆるイタリアンストリートフード的なものは沢山ありますが、今回はその中からこのトルタアルテースト、ティジェッレ、ピアディーナを紹介しました。
世間では小麦粉不足だの価格上昇だのと言われている中ではありますが、レシピ自体は簡単なのでよろしかったら是非作ってみて下さいね!
別のブログで簡単に作れるイタリアのリングクッキー(チャンベッリーネ)も紹介していますので、そちらにも訪れていただけると嬉しいです!