さて、今回は頬につけた赤い線は何の意味?イタリアサッカー界から暴力撤廃へのレッド!と言うテーマでお届けします。
現在はイタリアセリエAのサッカーチームに存在する日本人選手がいない為、ニュースでもなかなか取り上げられる機会もないと思われるのですが、それでもその動向を見守っているサッカーファンは少なくないはず。
つい最近の話なのですが、審判員やサッカー選手たちの多くが頬に赤いラインを引いた顔で参上する試合が何試合もありました。
ちょうどイタリアではカーニバル期間でもあったので、その一環かとも一瞬思ったのですが、これには列記とした意味があったのです。
今回はその事を取り上げてみようと思います。
頬につけた赤い線は何の意味?イタリアサッカー界から暴力撤廃へのレッド!
ぜひ最後までお付き合いください。
目次
頬につけた赤い線は何の意味?
Together we can raise awareness: everyday is #UNROSSOALLAVIOLENZA 🟥 | 🤝 @WeWorldOnlus pic.twitter.com/7CCx80SbQA
— Lega Serie A (@SerieA_EN) February 21, 2023
これは、UN ROSSO ALLA VIOLENZAにハッシュタグをつけた運動で、日本語に訳すと暴力に対する赤といった意味になります。
キャンペーンの意義は、暴力の犠牲となった全ての女性に寄り添い、女性たちが日々生きる恐怖と闘っていることをサポートすると言うものです。
チャンピオンシップ第23日目をキャンペーンの日に
セリエA同盟は主に女性や子供を守る人権団体We Worldと共にチャンピオンシップ第23節を女性への暴力撤廃運動 UN ROSSO ALLA VIOLENZA(暴力への赤)キャンペーンに当てるとしました。
第23節の試合というのは2023年2月中旬に集中していました。
セリエA同盟のロレンツォ・カシーニ会長は、「11月25日のみならず日頃からキャンペーンを推進して、この様な暴力が日常的に起こっている事、闘っている女性がいる事を皆さんに思い出してもらいたいと思う。」と述べています。
チャンピオンシップ第23節の試合において、選手達や審判員が頬に赤いラインのマークをつけてピッチに立ちました。
また、各チームのキャプテンはこのキャンペーンを象徴した腕章をつけ、試合で使われるボールを配置させるポール上にステッカーが貼られたりスクリーン上で女性への暴力撲滅を訴える映像やグラフィックが流され強調されました。
毎年11月25日が『女性に対する暴力撤廃の国際デー』
ウィキペディアによると、1960年にドメニカ共和国で当時の独裁政治に反対し続けていた活動家の姉妹が暗殺されたの日が11月25日だったのだそうです。
1999年の国際連合の総会にて正式に女性に対する暴力撤廃の国際デーと決定されました。
女性への暴力根絶のシンボルカラーは紫色とされていて、日本でも2018年には日本全国約150の施設で紫色のライトアップを同時に試みたそうです。
赤は審判員の出す反則カードの色
セリエA同盟によるこの活動が始まって6年となります。
『女性たちが守られているし一人では無いと言う事を示す必要があり、その為には前線に立つ必要があるのです。
守るべき女性たちがいる限り、そして彼女たちが一人では無いこと示すことができる限りこの活動を強化し続けていきます。』
これは前述したロレンツォ・カシーニ会長の言葉です。
イタリアサッカー界から暴力撤廃へのレッド!
#UNROSSOALLAVIOLENZA pic.twitter.com/A1N2vZUeXB
— JuventusFC (@juventusfcid) February 19, 2023
女性への暴力撤廃の国際デーの象徴カラーは紫と前述しましたが、イタリアサッカー界によるこの活動では赤色を用います。
それは審判員が選手の反則行為に対して力強く掲げるレッドカードを想起させるものです。
セリエAからサッカー界全般に広がる活動
週末行われる試合では、ユースや学校対抗戦なども含めて全ての試合での審判員は赤いラインを頬につけてフィールドに立つ事になっています。
イタリア審判協会のドゥッチョ・バリオーニ副会長及び国内委員会は、この活動を地域レベルにまで拡大する事を希望しました。
それに対してイタリアサッカー連盟も全面的に歓迎しているとの事です。
We World人権団体のマルコ・キエサーラ会長は『女性に対する暴力は、私たちが何年も前から言っているように緊急事態ではなく社会の構造的な問題なのです。
近年では多くの啓発活動により、原因に対する認識が高まっていることは事実ですが、まだやるべき事も沢山あります。
セリエA同盟の協力のもとで開催されるている女性への暴力に対する赤キャンペーンは、私たちの活動にとって非常に重要なものです。』と述べています。
頬につけた赤い線は何の意味?イタリアサッカー界から暴力撤廃へのレッド!まとめ

今回は頬につけた赤い線は何の意味?イタリアサッカー界から女性への暴力撤廃へのレッド!というテーマでお届けしました。
調査によると、3人に1人の女性が一生のうち一度は暴力を受けているという事です。
家庭内暴力や強姦、セクシャルハラスメントなど隠蔽もされやすい問題であるがゆえ、問題が存在している事を一人一人が意識していく必要があります。
それにより当事者の女性たちが、一人で泣き寝入りや闘う必要は無いのだという事を感じることができる事で然るべきサポートを受けられる事を何よりも願います。
ハッシュタグはunrossoallaviolenzaです。
いつの日かこの様な活動が不要になる日が訪れると良いですね。
頬につけた赤い線は何の意味?イタリアサッカー界から暴力撤廃へのレッド!
最後までお読みいただきありがとうございました。