今回は、イタリアの簡単な豆料理!身体に優しい煮込み&スープから7品紹介!という内容でお届けします。
和食であってもイタリア料理であっても、煮込み料理というのはホッとしますよね。
私はついつい時間短縮で圧力鍋を使ったりしてしまうのですが、本来は陶器の鍋でコトコトゆっくり煮るのが理想です。
後半でその陶器の鍋の事もお話ししますね。
別のブログで簡単な豆料理の冷菜編もご紹介しています。
豆の種類や豆の煮方のコツなども書いていますので、是非そちらも訪れてみて下さいね。
今回は詳しいレシピでなく、こんな食べ方がありますよ!という感じです。
豆というと甘く煮る事の多い和食の壁を飛び越えて、食べ方のアイディアを広げるきっかけになると良いなと思います。
では、イタリアの簡単な豆料理!身体に優しい煮込み&スープから7品紹介!
早速本題に入っていきましょう!
イタリアの簡単な豆料理!身体に優しい煮込み&スープから7品紹介!
冷菜の豆料理は副菜感が強いのですが、温かい豆料理はしっかり存在感大有りです!
日本食で言うところの冬のおでんとか煮込み料理、シチューの感じと似ている気もしますね。
イタリア料理の味付けでは甘くする事がないので、大体が野菜や肉から取るスープやトマトソースでの味付けになります。
セージやローズマリー、月桂樹といったハーブも味と香りを豊かにするし、ニンニクや唐辛子もよく使います。
では、早速身体に優しい主な豆料理をご紹介していきますね!
1:パスタ エ ファジョーリ Pasta e fagioli
主に南イタリアで人気の冬の定番料理、パスタと豆の煮込みです。
その名もパスタと豆とそのまんま(笑)!
白金時豆やうずら豆でなく、地域によってはひよこ豆(チェーチ)を使う場合もあり、パスタエチェーチ(こちらも意味はパスタとひよこ豆)と呼ばれます。
パスタは良くDITALONIディタローニと呼ばれる、裁縫で使う指ぬきの様な形のパスタだったり、いろんなパスタの混ぜ合わせが使われます。
まるで寄り合わせみたいなごちゃ混ぜパスタがわざわざその為にパックになって売られているのです(笑)。
細切りにしたベーコンを加えたりするレシピもあります。
トマトベース、若しくは塩・胡椒にハーブや野菜でとったスープベースに豆とパスタが程よく絡み合っている煮込み料理です。
作る際には豆を煮てトマトソースの味付けしたところにパスタを加えて直接煮込む場合と、別々に茹でて後から混ぜ合わせる場合とありますが、味がよく染み込むのは直接煮込む方ですね。
ただし、パスタが鍋に焦げ付かないように注意しなければならないのと、かき混ぜるのが頻繁になることで豆が崩れがちになるので、人それぞれ好みにもよるかと思います。
2:コティケ エ ファジョーリ Cotiche e fagioli
豚の皮と豆の煮込み料理です!
豚さんはありがたい事に、捨てる部分は無いと言われますね。
私の住む中部イタリアでは、養豚は昔から重要な産業です。
コラーゲンたっぷりの豚の皮と豆のトマトソース煮込みは、冬のレストランでのお勧め一品によく登場します。
豚の皮の口当たりが何とも言えません。
3:サルシッチャ エ ファジョーリ Salsiccia e fagioli
ソーセージと豆の煮込み料理、この相性もとても良いです。
レシピではうずら豆となっている事が多いのですが、我が家ではレンズ豆で作ったりもします。
やはりトマトソースがベースになります。
4:ファジョーリ イン ウミド Fagioli in umido
一般的な豆の煮込みです。
野菜スープで煮込んだものもトマトソースベースもありますが、主にフィレンツェを中心としたトスカーナではインゲン豆のトマト煮がファジョーリアッルッチェッレットと言う郷土料理になっています。
レシピを見比べてみると、他の地域のファジョーリ イン ウミドではうずら豆を使うケースが多い様です。
どちらもセージは欠かせない様です。
粒の細かいレンズ豆も、レンティッキエ イン ウミドとしてこの様に煮込みにして食べます。
実は、レンズ豆は沢山のお金のシンボルとしてイタリア始めヨーロッパの国々では開運食品とされています。
大晦日には翌日からの新年に沢山のお金をもたらしてくれる事を祈りつつ、レンズ豆を食べるのが伝統ですが、その際は豚の足の皮に肉を詰めた腸詰ソーセージであるザンポーネやコテキーノと一緒です。
5:ズッパ ディ ファジョーリ Zuppa di fagioli
豆スープの事です。
豆は金時豆であったりうずら豆であったり。
イタリアではスープと呼ばれるものの、かなり濃度が濃くて飲むより食べるタイプと思った方が良いかもしれません。
コトコト時間をかけて煮込むのですが、半分をミキサーにかけてクリーム状態にして残りと一緒にする事でより口当たりが良くなります。
パンをカリカリに焼いてスープに浸し、上からオリーブオイルとパルメザンチーズをふりかける頂きます。
6:ミネストローネ コン ファジョーリ Minestrone con fagioli
豆スープよりも水分が多く、玉ねぎ、セロリ、ニンジンなどの野菜も加わり、その名の通り豆入り野菜スープです。
野菜に豆に、正に大地の幸ですね。
中にパスタを入れたりもします。
豆スープ同様に、パルメザンチーズやエキストラバージンオリーブオイルを上からかけたり、カリカリに焼いたパンを添えたりして頂きます。
7:ポレンタ エ ファジョーリ Polenta e fagioli
とうもろこしの粉を沸騰したお湯やスープで煮る事で、お粥や練りもの状になるポレンタという、主に北イタリアに多い冬の定番料理があります。
主にうずら豆を月桂樹やローズマリーを加えたトマト煮にしたものをソースとしてそのポレンタにかけて食べる料理、ポレンタと豆です。
ポレンタに添えるソースのバリエーションは色々ありますが、豆のトマトソース煮との相性は抜群です!
イメージ的にはご飯にかけるカレーに似ていますね(笑)。
イタリアで豆を煮るときに良く使われる陶器の鍋
イタリアでは焼き物の壺やワインなどを貯蔵するのに使ったアンフォラという容器が古代の遺跡からもたくさん発見されています。
現在でも陶器の鍋は、豆類の様なゆっくり時間をかける料理に相応しく、日本で“昭和の味”と表現される様にイタリアでも懐かしの料理という様な時に使う“かつての料理法”と言う時にはもってこいなのです!
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陶器の鍋を使う利点
田舎の地区だと特に暖炉のある家が多いのですが、コッチョの鍋は暖炉の炎の力を利用して豆を煮たりするのにも相応しいのです。
勿論コンロの上でも使えます。
長い時間コトコト煮るお料理には最適です。
しかも、そのままオーブンに入れてオーブン焼きもOK。
但し、購入後最初に使用する前には半日から一日は水に浸けておくとか、お米の研ぎ水を入れたより大きな鍋の中にれて沸かす、大きさ的に無理ならお米の研ぎ水をこの鍋で沸かすなどの手入れが必要になります。
まぁ土鍋と同じですね。
日本の土鍋の誕生も縄文時代に遡るのだそうです。
今のように行き来のできない時代でも、それぞれの文化の中で似た様なものが生まれて伝統となってきた事を思うと興味深くないですか?
陶器の鍋の扱いで気をつけるべき点
ここだけの話(笑)、私はかなりそそっかしくて物をよく壊します。
実を言うとこの陶器の鍋の欠点は壊れやすいと言う事です。
当然ですが、陶器なので衝撃には弱いのですね。
今までに一つの両手鍋の取手を壊し、一つのミニ鍋は暖炉で豆を炊いていた事をすっかり忘れて放置し炭にしてしまいました。
素材がデリケートだとかいう問題以前の話ではあるのですが、教訓からとにかく取り扱いには気をつけましょう!
そうそう、とっても熱くなるので火傷に注意!とも付け足しておきます。
イタリアの簡単な豆料理!身体に優しい煮込み&スープから7品紹介!のまとめ
いかがでしたか?
今回は、イタリアの簡単な豆料理を紹介!身体に優しい煮込み&スープ編!という事でお届けしました。
大地の幸の豆ですが、料理としては農家のメニューとか貧しい料理の代表格とされて来ました。
でもそれ故にシンプルでしかも栄養満点!
積極的に日々の献立に取り入れていきたい食材です。
色々な食材と組み合わせることで、料理のバリエーションも無限に広がりますね。
豆=甘いという印象でありがちの和食から一変して、是非イタリアンの豆料理も試してみて下さい。
予め豆を煮て冷凍庫にストックしていたり、若しくは水煮状態の缶詰を使うとより時間短縮にもなります。
健康な身体を作るには、毎日の食事はとても大事だと思っています。
食事レパートリーのアイディアの一つになったら嬉しいです。