]2023年4月9日は復活祭(英語:イースター/イタリア語:パスクワ)でした。
今回は、イタリアのイースターの過ごし方とは実際のイースター当日の食事メニューも紹介!と言うテーマで、実際に2023年のイースターをどう過ごしたかを紹介しようと思います。
一言お断りをしておくと、我が家はキリスト教カトリックの信者の家庭ではありません。
その為あくまでもイースターは伝統とされるメニューで食卓を囲み、家族や親戚友人と楽しい時間を過ごす日と言う位置づけです。
ただし、周りのイタリア人ファミリーはやはり宗教上の祭日となりますので、私の身近な方々の過ごし方も併せて紹介したいと思います。
イタリアのイースターの過ごし方とは?イースター当日の食事メニューも紹介!
お付き合いください!
目次
イタリアのイースターの過ごし方とは?

イタリアには『Natale con i tuoi(ナターレ コン イ トゥオイ) Pasqua con chi vuoi(パスクア コン キ ヴォイ)』と言う言い回しがあります。
意味は、『クリスマスはあなたの両親と過ごし、イースターはあなたが過ごしたい人と過ごす』です。
家族が揃うことを重視するクリスマスに対して、イースターはお友達や恋人と自由に過ごすというスタンスです。
元々家族や親戚とのつながりがとても強いイタリア人なので、毎回親戚一同大所帯で食卓を囲むのが定番となっている人も多いです。
私はたまたま、今の家に引っ越してきてから仲良くしてくださっているご近所さんが、同じように親戚から離れている事もあり、ほぼ毎年こう言う祭日の時には一緒に過ごす様になりました。
その為、宗教上の意味を持つ信者の方の過ごし方も垣間見させてもらう事が出来ています。
カーニバル後イースターまでの四旬節
イースターと言うと当日の日曜日と翌日のイースターマンデー2日間を想像しがちなのですが、宗教上の行事的にはもっと前から遡ります。
世界各地で華やかなお祭りとして紹介されるカーニバルは、イースターから遡って40日間をキリストの受難に寄り添う期間とする為に、その前に思いっきり派手に過ごしてしまおうという意味合いです。
ちなみにカーニバルはイタリア語でカルネヴァーレで語源はラテン語のcarnem(肉を)levare(取り除く)です。
灰の水曜日から始まる四旬節には肉を食べないという事から、肉に別れを告げるお祭りだったそうです。
その四旬節の間には、暮らしている教会区の司教や聖職者たちが各家庭を訪れて聖水をまき家庭を祝福したり、キリストの受難に寄り添いながら十字架の歩みをしたり、またイースター一週間前のシュロの主日には祝福したオリーブの枝を信者に配ったりとさまざまな行事が行われます。
各家庭に祝福に来る予定は地元の人たちにあらかじめ伝えられていて、人々はそれをきっかけにその前に大掃除をします。
大晦日を迎える日本の様だといつも感じています。
イースター前日23時からのミサ
私は教会に出向いていないので、詳しく内容をお話できる訳ではありませんが、ご近所さんはイースター前夜23時の地元の教会のミサに出かけて行きました。
クリスマス0時にあわせたミサやイースター0時にあわせたミサはただでさえ長いのですが、そこになんと洗礼式が2件も組み込まれていたのだそうです。
こう言うところは日本では絶対あり得ないだろうという点なのですが、そんな夜中に子供たちも連れ出されて長いミサを聞いていなければならないなんて、キリスト教カトリック信者でいることはなかなか厳しいのですね。
イースター当日の食事メニューも紹介!

イースターの伝統料理に関しては別のブログでもお伝えした事がありますが、メインディッシュは仔羊です。
今年は我が家がメインディッシュの担当となりました。
少し前に義兄から仔羊のモモを丸ごと一本貰い受けたのを冷凍庫に保存してあったのです。
前菜からイースター伝統料理


一緒にイースターランチを過ごしたのがナポリ人ファミリーなので、毎回ナポリの伝統料理をもれなくご馳走になる機会をいただいたいます。
今年のイースターの食卓に並んだ前菜は、ナポリ伝統のカサティエッロとウンブリア伝統のチーズぱんをスライスしてさまざまな具材を挟んだサンドイッチでした。
プリモピアット

ラザニアが第一のパスタ料理になる事が多いのですが、今年はリガトーニ(マカロニの太いもの)にソーセージ肉でのミートソースを絡めてベシャメラソースとモッツァレッラを混ぜ込みオーブにゃ気にしたものでした。
所謂パスタのオーブン焼きです。
セコンドピアット



メインディッシュの仔羊です。
今年はもも肉とあばら肉のオーブン焼きでした。
あらかじめもも肉全体にローズマリーやセージといったハーブ、ニンニクを細かくみじん切りにしたもの(もしくはフードプロセッサーにかける)とレモン、塩胡椒・オリーブオイルをよく混ぜ合わせたものを染み込ませるように塗り、丸一日以上漬け込みました。
お肉屋さんで調合してもらったハーブ&ラードも付け足して、180度のオーブンで2時間以上かけてじっくり焼き上げたものです。
お肉が柔らかくて大変好評でした!
付け添え&サラダ

ポテトを仔羊肉と共にオーブン焼きにしたものと、サラダは毎回リクエストのあるアボカド入りのサラダです。
デザート


砂糖とレモンでシロップ漬けの様にした苺とナポリのイースター伝統菓子のパスティエラ・ナポレターナとこちらも毎回リクエストのある抹茶のティラミスでした。
お友達の作るパスティエラ・ナポレターナは、ナポリ近郊出身の別のご近所さんが『これほど美味しいパスティエラは見つからない』とリクエストする程です。
日本人の私がその恩恵を毎年受けているのですからなんて幸運な事でしょう!
余談ですが、お友達のご主人が一言『かつてはもっと沢山食べていたものだよなぁ』と。
あっぱれイタリア人です。
イタリアのイースターの過ごし方とは?イースター当日の食事メニューも紹介!まとめ

今回はイタリアのイースターの過ごし方とは?イースター当日の食事メニューも紹介!と言うテーマでお届けしました。
電話やチャットを通してのアウグーリ!(おめでとう)のメッセージを送り合ったり、卵のチョコレートを開けて中のプレゼントを見る楽しみもイースターの過ごし方の一部です。
イースター当日は食卓を囲んで食事を楽しむ時間が長いので、その分翌日のイースターマンデーはお弁当を持って郊外へハイキングに行き、ピクニックを楽しむのが伝統となっているのかもしれません。
毎年移動祝日で3月末から4月下旬の間にイースターがきますが、いつになってもイースターには寒さが戻ったり悪天候になるのが不思議です。
2023年も再び寒さが戻り山頂では雪の可能性も囁かれていましたが、どうやら悪天候は免れそうで、多くの人たちがイースターマンデーは小遠足を楽しむ事でしょう。
イタリアのイースターの過ごし方とは?イースター当日の食事メニューも紹介!
最後までお付き合いありがとうございました!