2023年6月10日、聖体の祝日にスペッロのインフィオラータを訪れました!
コロナ禍に2年間中断された後、昨年復活したあの『花の絨毯祭り』です。
梅雨のないイタリアだと言うのに、今年は6月に入ってからも雨が多くて今年のインフィオラータは開催できるのだろうか?と危ぶむほどでした。
実際前日の土曜日の夕方も、この辺りはバケツをひっくり返したような雨を伴う暴風雨でさぞかし主催者も参加者の方々も心配したに違いありません。
幸い徹夜の準備にかかる頃には天候も落ち着きこの日を迎えられました。
今年もam7時には現地入りした私たちですが、早くも無料で車を停められる場所はいっぱいでした。
昨年から市で用意する駐車場は前もってオンラインで予約できるシステムになっていて、コロナ以前よりも駐車料金が高くなっているので、僅かな無料スペースを知っている常連達が現地入り時間を早めたものと思われます。
例の如くまだ作業中の作品も多くありましたが、十分その様子や素晴らしさを満喫してこれたので、2023年版をお届けします!
尚、インフィオラータに関しての説明やスペッロでの起源などは昨年のブログで紹介してありますので今回は割愛します。
是非そちらも訪れてみて下さいね。
目次
2023年スペッロのインフィオラータを紹介!
今年もAM7時には現地入り!
しかし今年はその時点でもうかなりの人混み状態となっておりました。
夜通し徹夜で作品の制作にかかっていた参加者達ですが、作品のほとんどはまだ作業中の状態で、霧吹きをこまめにかけて花びらを湿らしながら作品を作り上げる事に集中している様子が伺えました。
元々宗教上の行事なのですから宗教的なモチーフが多いのは当然なのですが、今年は特に『平和』をテーマに掲げていたグループが多かった様に感じました。
作品の一部を紹介
これらが全て、着色せずの自然色の花びらを集めて描かれている(置かれている)ものだとは本当に驚きですね。
色ごとに分別して保管されている花びら
花で溢れる街スペッロ
スペッロの街の住人は誰もが花を愛し、自宅の玄関先や庭・バルコニー等を花で飾るのがとても上手です。
また、コンクールのカテゴリーにはバルコニー部門というのもあります。
2023年第60回スペッロインフィオラータ総合優勝作品
私たちは一番の混雑を避けるべく、一通り作品を見て回ることができたら退散してしまうのですが、行事としてはその後にドゥオモでのミサがあり司祭などによる聖体拝領の行進があります。
それまでに審査員の方々は全ての作品を見て周り、カテゴリー別に評価を出すのです。
私が帰宅して他の用事に追われている間に記念すべき第60回目である今年の入賞者が発表されました。
その中で総合優勝となったのは、絵画部門で昨年から2回連続、過去4回の受賞経験を持つ団体の作品でした。
↓こちらの記事からご覧いただけます!
イタリアのウンブリア州スペッロでのインフィオラータ。第60回目に当たるコンクールで総合優勝となった作品がこちら。上から見たキリスト磔刑という斬新な構図から、キリストの犠牲が全世界の救済となるというメッセージ。いつもと違う視点で近さをあらわしていると評価。https://t.co/MTqOfoO9DI
— naomi (@mirtaenaomamma) June 12, 2023
今後訪れたい方への注意点もシェア!
イメージが分かる様に、地図はスペッロのインフィオラータ駐車場に関してのWebページより引用させて頂きました。
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、赤い線で引かれているのはインフィオラータの作品が設置されている部分で観光ルートとなっています。
円になっている部分は一方通行でぐるっと回る感じです。
何しろ細い道状に作品が準備されていますので、通りは作品を挟んで右か左か、秩序を守って進まないと作品に被害を与える可能性もありますし危険です。
コロナ後に準備された大型駐車場
コロナ以前にも少し離れた広大な敷地が駐車場として利用され、記憶が定かであれば€3〜4位だったと思います。
それが、コロナ禍明けの昨年には時間関係なく乗用車でも€10程になっていました。
キャンピングカー、バイク、ミニバスや観光バスなどによってタリフは違います。
にも関わらず、駐車場は治安管理がされているわけではありません。
その為に、地元の状況に詳しい人達は僅かな無料スペース(所謂無断駐車)を求めて一刻も早くに現地入りしようとしているのが見受けられます。
なお、駐車場は上記のサイトで予約をするよう推奨しています。
理想としてはスペッロ市内に宿がとれると良いのですが・・。
インフィオラータの日は毎年変わりますが、キリスト教行事の聖体の祝日に当たる日曜日と決まっている為によっぽどの事態が起こらない限り数年先までわかっています。
とは言え、スペッロ自体がとても小さな街なので、もしかするともう既に数年先までの予約も埋まっているかもしれません。
鉄道を利用するという方法もあります。
スペッロの駅からインフィオラータが行われる中心地点までは、距離にしても400m位なのです。
但し、このウンブリアは電車の本数が悉く少ない為、帰りの電車を逃さないように時間管理要注意です。
スペッロのインフィオラータを訪れる際の注意点
約2kmに渡り通りの上に花びらで描かれる作品が並びます。
元々狭い中心地の道には上り坂や緩い階段の様な場所もあり、特に混雑の頂点に達する時間帯などは安全確保が第一になります。
その為に予め禁止されているものがありますのでご注意ください。
使用や持ち入りを禁止されているもの
- 乳母車・ベビーカー・バギー(但し身体障害者を除く)
- 傘・杖・カメラの三脚やスタンド
- ガラスや金属のボトルや容器
- バッグ・スーツケース・かさばる箱など
- ヘルメットやヘルメットバッグ
- 携帯用の椅子や台
- 自転車やスクーターなどの乗り物
- ドローンや遠隔操作ができる玩具や装置
- 品種や大きさ、バッグに入れられる事や鎖に繋がれているなどの条件に関わらず動物・ペット
- 火の使用
実は、私自身もコロナ前に一度、自撮り棒の活躍の場!と颯爽と持って行って、注意された経験があります。
確かあの時には預かられてしまった様な記憶が。
帰り際に忘れない様にその場を通って持ち帰ったのだったと思います。
確かにあの大勢の中での使用は危ないし迷惑ですね。
小さなお子さんがいらっしゃると、ベビーカーが使用できないのは辛いと思いますが、どちらにしてもぐるっと一周するルートになっている一方通行の地域は通れる場所も狭すぎて、ベビーカーは難しいですね。
昨日も途中のひろい広場で車椅子の方をお見かけしたのですが、きっと全てを回ることは不可能で回れる範囲内のみだったのではないかと思います。
イタリア人も犬を連れてのパッセッジャータ(散歩)が好きなので、どこにも犬を連れてきている人たちを見るのですが、犬も人混みの中でかわいそうです。
それに、いくら気をつけても道上の地面に作品があるので、犬と一緒はやはり難しいですよね。
地元の猫にも作品の見張り役をしている方々は十分注意している様子を見かけました。
その他訪れる側の体調に関して
主催者側も出来るだけ多くの方に鑑賞して欲しいだろうとは思うのですが、何しろ状況からどうしてもお勧めできない人もいます。
それは体調のすぐれない方です。
例え健康であっても、一旦その混雑状態の中に入り込んだら緊急事態と言えども抜け出すことも助けに来てもらうこともなかなか難しいものです。
例えば臨月を迎えている妊婦さんや、療養中で体力が落ちている方などには注意を呼びかけ訪問を見送ることを呼びかけています。
それ以外に感じる点
私達は今回も、am7時に到着してから実際にスペッロの街にいた滞在時間は3時間弱でした。
街の中をルートに沿って歩き、途中でお店を覗いたり写真を撮ったり、BARでコーヒータイムをとったりかなり作品鑑賞以外にもかなり自由にのんびり過ごせました。
朝早く到着するメリットは、まだまだそこまでの混雑に及ばないうちに作品を見る事ができるという事です。
反対にデメリットは、まだまだ作品製作中のところも多い(プログラムとしてはam8時に完成)のと、am11時に教会から始まる司祭率いる街内の行進(作品の上を歩く)が見られない事です。
毎年私たちが退散する時間帯でもまだ大型バスが到着している様な状況です。
どちらを選ぶか・・ですね。
そんな中で、日本人がどうしてもぶつかるのがトイレ問題だと思います。
ルートのスタート地点には簡易トイレが設置されたりするのですが、必要な際は基本的には街中のBARバールに立ち寄って借りることになります。
それにしてもあの訪問客数に対して絶対数は少ないという認識は必要かと思います。
昨日はそれほどでもなかったのですが、その年の天候によっては猛暑だったりすることもあるのでそうなれば水分補給は不可欠です。
だからこそやはり万全な体調で訪れられるように心がける必要がありますね。
2023年スペッロのインフィオラータを紹介!今後訪れたい方への注意点もシェア!まとめ
今回は、2023年スペッロのインフィオラータを紹介!今後訪れたい方への注意点もシェア!というテーマでお届けしました。
余談になりますが、私が住んでいる地区でも大変小規模でありながら毎年インフィオラータが開催されます。
毎年花びらの絵制作に参加しているお友達から、一緒に参加しないかと前日にお声がかかり、一瞬なびきました(笑)。
こちらは夜通しではなく、am5時半から取り掛かって完成させるそうです。
欲張りな私はどちらも体験したい!
でも制作を体験するとなるとスペッロのインフィオラータには行けなくなるので、どちらかを選ばなければなりません。
今回はスペッロに行く予定も立て約束もしてあったので、ご報告した通りスペッロへ行ったのですが、一度は製作するのも体験したいなと思っているところです。
もしかすると、来年は製作側の視点からのブログも書けるかもしれません!?
最後までお付き合いいただきありがとうございました!